日本エネルギー経済研究所が運営する「石油情報センター」とは?
よくガス屋さんが引き合いに出すのが、
石油情報センターという機関が公表している 「 一般小売価格 液化石油(LP)ガス 偶数月調査 」 というデータです。
石油情報センターは、一般財団法人日本エネルギー経済研究所が運営する機関で、つぎのような事業を行っているところです。(URL : https://oil-info.ieej.or.jp/)
[ 以下引用 ]
石油情報センターは、公平かつ公正な立場で、一般消費者、産業界の石油製品ユーザー、石油関連事業者などに、石油に関する情報を様々な形で提供しています。当センターの事業分野は、石油製品、LPガスの価格を調査し、その結果の公表を行う「市況調査」、講習会の開催、情報誌などの制作・公表、ホームページを通じた情報発信などを行う「普及啓発」、石油下流部門、特に内外における石油流通・販売の実態やアジアの石油製品貿易事情等について調査・研究を行う「実態調査」などです。
で、以下のページの料金と比較して、
「ウチのガス料金は相場ですから」と説明するガス屋さんが多いわけです。
プロパンガス一般小売価格の調査結果 : https://oil-info.ieej.or.jp/price/price_ippan_lp_gusu.html
LPガス(液化石油)の一般小売価格は、どのように調査・算出されたデータなのか?
でも、こちらの機関で公表されているプロパンガスの料金、相場って、
どうやって調査されたデータかご存知ですか?
もったいぶらずに答えを言ってしまいますけど、これはガス屋さんの自己申告をもとに作っているんです。
大事なことなのでもう一度言いますね。
ガス屋さんが自己申告した情報をもとに、地域ごとのプロパンガス平均価格(?)を出しています。
おかしな点に気付かれましたでしょうか。
- ガス屋さんはLPガスを販売するのが仕事です。
- できることなら高く買ってほしいと思っています。
- お客様に値段が高いといわれたら、石油情報センターで公表している平均価格を持ち出します。そして「相場ですよ」、と。
で、振出しに戻りますが、石油情報センターで公表している平均価格は、
ガス屋さんが自己申告しているという・・・
ガス屋さんはなるべく高く申告するに決まってますよね?
だってその方が業界全体として高くガスを売りやすくなるわけですから。
ですから、石油情報センターで公表されているガス料金の平均価格は、
まったく当てにならないとは申しませんが、あくまでも参考にとどめておくべき数値ですし、
ガス屋さんが引き合いに出してきたとしても、そもそも「高く申告されているガス料金の平均」ですから、あまり意味はないのですね。
このあたりの事情も知っておかれるとよいと思います。